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集団的自衛権と集団安全保障

 (超左翼)コメント欄で質問のようなものがありました。いま書いている本のなかに、それと関連することを書いているので、ここに貼り付けてお答えにします。地域的取極には触れていませんが、似たようなものですので。

「報告」には集団安全保障という言葉も出てきますが、同じものなのでしょうか

 違うものです。国連憲章の関連条文をみれば分かります。

 国連憲章は、武力の行使と武力による威嚇をトータルに禁止したところに大きな特徴があります。それが憲章第二条4にある以下の規定です。

 「4 すべての加盟国は、その国際関係において、武力よる威嚇又は武力の行使を、いかなる国の領土保全又は政治的独立に対するものも、また、国際連合の目的と両立しない他のいかなる方法によるものも慎まなければならない」

 一方、国連憲章は、この武力行使禁止規定の例外をふたつもうけました。そのひとつが集団安全保障であり、もうひとつが個別的及び集団的自衛権です。そのふたつの場合には武力の行使を認めるということです。ふたつといっても、その位置づけは大きく異なります。
 集団的自衛権というのは、主に冷戦期に存在した解釈では(日本政府はいまもそうですが)、外部に「敵国の脅威」を想定し、それに対して価値観や利害が「密接」な国が協力し合って対抗しようとするものです。日米安保条約をみれば分かる通りです。

 しかし、そういうやり方では、敵国はいつまでたっても敵国のままです。それどころか、お互いが敵国に上回る軍事力をつくろうとして競争し、第一次、第二次の世界大戦にみられるように、結果として戦争になってきたというのが歴史の教えるところです。

 その経験をふまえ、敵国を排除するのではなく、政治体制その他が違っても、すべての国が参加して安全保障体制を構築しようというのが集団安全保障です。国連憲章はそういう考え方を基本とし、世界中のすべての国を参加させ、問題があれば話し合いで解決することを誓い合うとともに、その約束をやぶって侵略するような国があれば、「密接」な国だけで反撃するのではなく、安保理の決議にもとづき、すべての加盟国が協力して対処することを規定しています。本来は、「国連軍」をつくって対処することが憲章の考え方でしたが、実際にはうまく機能せず、最近は、安保理の決議にもとづき多国籍軍や平和維持軍をつくることも、集団安全保障の一環とみられる場合があります。

 このように、集団的自衛権と集団安全保障は、言葉は似ていますが、内容は相対立するものです。ところが国連憲章は、集団安全保障という理念を打ち出しながら、政治の現実に影響され、理念とは矛盾する軍事同盟容認の考え方を、集団的自衛権という用語を使って導き入れたのです。

 しかし一方で、集団安全保障が基本だということから、集団的自衛権(個別的自衛権も)に制約を加えることも忘れませんでした。この権利は、国連が必要な措置をとるまでの間の権利であるとされ、国連への報告も義務づけられました。

 「安保法制懇」は、集団的自衛権に関する憲法解釈を変えるといって発足しながら、集団安全保障についての解釈も変えることを提言しています。

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