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戦争の原因をめぐって・3

(超左翼)

 前回書いたように、レーニンの考えに対する支持は長続きしなかった。そこにはふたつの要因がある。

 ひとつは、資本主義というものが戦争に訴える本質をもっているという見解は、社会主義は戦争を欲しないという考え方と対をなしていたわけだが、そのうちの後者がもろくもくずれたからである。この見解は、1956年のソ連によるハンガリー動乱ではやくもつまずき、68年のチェコスロバキア侵略によって、ほとんど相手にされなくなる。

 しかし、資本主義か社会主義かは別にして、ある国家が戦争にふみだす場合、経済的な利益追求が原因になる場合があるということは、いまでも否定されるものではない。アメリカがこの間やってきた中東での戦争も、やはりこの地域が世界経済に重大な影響をあたえる石油産地であるという事情を抜かしてしまうと、正確さを欠くことになろう。

 もうひとつ、『帝国主義論』の見地が支持されなくなった理由がある。それは、植民地を奪おうとしても、それが難しくなったからである。

 『帝国主義論』には、世界を植民地かどうかに区分した表が掲載されている。それによると、世界の陸地のうち植民地の面積は60・8%ということになる(本国である宗主国も含む)。中国などレーニンが「半植民地」に分類したものを含めると、じつに79%である。当時、本当に、世界中が植民地化されていたのである。

 けれども、現在、植民地はほとんど存在していない。国連による統計を計算すると、植民地(国連は「非自治地域」という名称をあたえている)はわずか16地域にすぎず、その総面積は、世界の陸地面積わずか0・22%に過ぎないのである。

 これは、植民地に住んでいた人びとが、みずからの独立闘争によって、植民地であることを拒否した結果である。この経過は、どうしたら戦争がなくせるかという問題の答えを示唆していて興味深いのだが、いずれにせよ帝国主義による植民地争奪戦争という概念が過去のものとなった事実は変わらない。

 では、この理論に代わって、何を戦争の原因と考えるべきか。この点の検討が必要である。(続)
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